3.2. 語根・語幹・語基 | mysite

記述のポイント

 語根は語に必須の要素であり、典型的には語彙的な意味を表すが、補助動詞のように語全体が文法的意味を表す場合は、語根もまた文法的な意味を持つことになる。語根は接辞に対立する概念である。

 語根と接辞の連続の構造において,接辞は一様ではなく,語の完成において必須の接辞(屈折接辞)と,それ以外の接辞(派生接辞)という機能的な区別がある。語から屈折接辞を除いた単位を語幹と呼ぶ。以下の動詞の構造において,(a)は語根 vs. 接辞のレベルにおける構造化であり,(b)は語幹 vs. 屈折のレベルにおける構造化である。(b)のレベルにおいて,語幹の最小単位は語幹核(詳しくは5.3節)であり,これは単独の語根が埋めることもあるが,2つの語根の複合語幹や,別品詞の語根から派生された派生語幹が埋めることもある。

 

 (1) kak-ase-rare-ta
      書く-CAUS-PASS-PST
(a) 語根-接辞-接辞-接辞
(b) [語根-派生接辞-派生接辞]語幹-屈折接辞

 語基は相対的な概念であり,ある形態素からみて,その接続先全体をさす。例えば,(1)において,-rareの語基はkak-aseであり,-taの語基はkak-ase-rareである。ある接辞がくっつく先の活用タイプに言及する場合や,ある接辞の形態音韻変化規則を述べる際に,語基という概念が有効になることがある。

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