6.1. 形容詞の構造と屈折 | mysite

記述のポイント

 ここでは,活用する(用言型の)形容詞について記述する。活用しない形容詞,すなわち形容動詞は次節で記述する。九州方言のように,1つの語根が2つの系列(形容詞・形容動詞)として使われることがある場合,さらに別のセクションを作って議論しても良いだろう。

 以下の観点は,活用する形容詞の記述を行う上で必須である。

  • 屈折カテゴリーにはどのようなものがあるか(特に動詞との比較において)。形容詞の活用の記述にも,動詞の記述(5章)で紹介している調査票類が役に立つ。

  • 語幹(語根(±派生接辞))の内部構造はどのようになっているか。

  • 形容詞が取る構文の概観(2項述語の場合,格フレーム)。詳細な構文的記述は12.3節で。

  • 叙述 vs. 知覚(感覚・心理)の区別が,屈折や派生,構文特徴(格フレームなど)に影響を与えるか。​​

  • 他に,一時的な状態と恒常的な状態(属性)の区別が,屈折や派生,構文特徴(格フレームなど)に影響を与えるか。

  • 以下の統語環境における語形変化・使用制限などを調べる。(注:以下の和訳例と同じような語構成になるとは限らない)

    • 名詞修飾(例:優しい人)

    • 述語(例:彼は優しい)

    • 否定(例:優しくない)

    • 軽動詞との組み合わせ(例:優しくなる)(優しくする)(優しく(は)ある)

    • 連用修飾(例:優しく話しかける)

    • 副詞節(例:彼は優しいが、彼女は違う)(彼は優しいから、みなに好かれる)

    • 同一節における並置(彼は優しくて、有能だ。)

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